「死にたい」
「消えてしまいたい」
「もう終わりにしたい」
こんなふうに、だれかに打ち明けられたことはありますか?
ある調査によると、中学2,3年生の17%の人が、こういった経験があったそうです。
17%と聞いて、どう思いましたか?思ったより多かったでしょうか、少なかったでしょうか。
30人のクラスなら、だいたい5人くらいいる計算ですね。
「死にたい」と誰かに相談されることは、けっして珍しい事ではなく、誰にでも起きうることなのです。
「いのちの危機のサイン」について
あなたの周囲の子たちの中に、こんなことはありませんか?
・すぐに涙ぐみ、独りごとを言う
・行動・性格・身なりの突然の変化
・好きなことにも興味を失う
・「消えてしまいたい」とほのめかす
・食べられない、寝られない
・アルコールや薬物の乱用
・イライラして集中力がない
・自傷行為
・最近の喪失体験
・絶望してる
・別れの用意・整理 大切なものをあげようとする
・頭痛や腹痛など 「痛い、しんどい」と訴える
・けがを繰り返す
……こうした言動は、死んでしまいたい気持ちのサインの可能性があります。
だれかに相談された時や、だれかいのちの危機のサインに気が付いたとき、どうすればいいの?
友達に相談されると、「なんて言ってあげたらいいのかわからない」と感じるかもしれません。
自分が何かアドバイスをしても役に立たなかったり、かえって悪いことになるんじゃないかと心配になるかもしれません。
友達の相談を受けて、どうしてよいのか、迷ってしまうような時に役立つコツがあります。
“きょうしつ”というキーワードを思い出して、具体的にどのように友達の相談に乗っていくのかを見ていきましょう。
ポイントは
☆自分たちだけで問題を抱えるのではなく、周りの大人に相談することです。
<きづいて・よりそい>
友達が悩みを抱えていることに気付いたら、一歩近づき話しかけてみましょう。
「どうしたの?何か辛そうだけど…」
「何か悩んでる?私でよかったら、話して。」
「元気ないけど、何かあった?」
<うけとめて>
この時、無理に否定や肯定せず、相手の話をじっくり聞きましょう。そのうえで、あなたが心配していることを伝えましょう。
「○○さんはそんなふうに思っているんだね」
「話してくれてありがとう。それはつらかったね…」
「○○さんがそういうことで悩んでいるのは、わたしはとても心配に思う」
<しんらいできる大人に・つなげよう>
大人に相談することが必要なことの例
→いじめに巻き込まれている
→犯罪に巻き込まれている
→自分を傷つけている
→命が危ない
・このようなことがあれば、必ず、大人に相談しましょう。その時、信頼できる大人のところに友達を連れて一緒に相談に行くとよいでしょう。
「理解してくれる大人のところに一緒に行こう。私も一緒に行くよ」
・大人に相談するのをためらう友達を説得する場合…
→大人に相談することをためらったとしても、肯定や否定をせず、そう思った理由を話題にしましょう。
「どうして大人に言いたくないのか聞いていもいいかな?」
→問題が大きいと相談に乗る側も不安になるということを伝えて、だからこそ、一緒に考えてくれる仲間が必要なので大人の力が必要と伝えるとよいかもしれません。
「それはすごく大切なことだと思うから大人に相談したほうがいいと思う。わたしもすごく不安だから、一緒に相談しようよ。」
友達が困っている時に、相談できる大人はあなたの周りにどれくらいいますか。
親御さんや学校の先生、近所の人などいるかもしれません。
そのような身近な大人に相談することが一番望ましいですが、もしも、何かの事情でどうしても相談が難しい時は、下の場所に電話相談しましょう。
24時間子供SOSダイヤル
電話で相談できます
電話:0120-0-78310
文科省のサービスで、県内の教育委員会の相談窓口に繋がります。
子どもの人権110番
電話で相談できます
電話:月曜日から金曜日まで:朝8:30~17:15まで
電話:0120-007-110
法務省のサービスで、困っている子どもが相談できます。
こどもホットライン24
電話、メール、LINEで相談できます
電話:027-263-1100(いつでも) 固定電話の場合 フリーダイヤル 0120-783-884
メール:いつでも
LINE:平日9:00~17:00
中央児童相談所のサービスで、群馬県内の18歳未満の子どもと保護者の方が相談できます
群馬いのちの電話
電話で相談できます
電話:027-221-0783(毎日9:00~24:00)
社会福祉法人いのちの電話が提供するサービスです。誰でも相談できますが、番号非通知だと利用できません
24時間子供SOSダイヤル
電話で相談できます
電話:0120-0-78310(いつでも、通話料無料)
群馬県総合教育センターのサービスです。子ども、保護者が利用できます。
こころの健康相談統一ダイヤル
電話で相談できます
電話:027-263-1156(平日9:00~17:00)
こころの健康センターのサービスです。こころの健康についての相談ができます
<参考文献>
「子供に伝えたい自殺予防(学校における自殺予防教育導入の手引)」及び「子供の自殺等の実態分析」について:文部科学省 (mext.go.jp)
川野健治・勝又陽太郎 学校における自殺予防プログラムGRIP―グリップ― 5時間の授業で支えあえるクラスをめざす 新曜社
こころのオンライン避難所│ 厚生労働大臣指定法人・一般社団法人 いのち支える自殺対策推進センター (jscp.or.jp)